バイオインフォマティクスセミナーを開催

テ ― マ:トランスクリプトームデータ解析

開催日時:
平成26年2月24日(月)14:00~16:00
会  場:
金沢大学  自然科学系図書館棟G15
主  催:

戦略的研究推進プログラム(拠点形成型)

次世代重点研究プログラム  薬学・医学・がん研・遺伝子研究施設連携

Transcriptotherapeuticsの創出と医療への展開

講師: 瀬々潤 (東京工業大学大学院情報理工学研究科)

         西山智明 (金沢大学学際科学実験センター)

参加人数; 五十余名

概要: 遺伝子研究施設、医学、薬学、がん研、連携の次世代重点プログラム「Transcriptotherapeuticsの創出と医療への展開」として、東工大より、最先端のトランスクリプトームデータ解析の研究をされている瀬々潤先生を金沢に招き第2回バイオインフォマティクスセミナーを開催した。

まず、東京工業大学の瀬々潤博士により、データ解析について、機械学習なども視野に入れた講演をしていただいた。回帰分析、判別分析、決定木、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング手法、特徴選択、特徴抽出など、多岐にわたる事項を概観し、一時間あまりに及んだ。データ取得手法としては、マイクロアレイでも、次世代シーケンサーを用いたRNA-seqでもどちらでも良いデータが得られ、データの蓄積の多い生物では互換性の点でマイクロアレイが有利であったり、データの蓄積がない非モデル生物では次世代シーケンサーを使うことになること等も紹介された。実践的なアドバイスとしては、実験によって解析は制限されるので、実験計画が大切なこと、計画段階で相談するのが良い事なども語られた。

次いで、当施設の西山が、SOLiDを用いた発現解析手法作成の経験を踏まえつつ、RNA-seq、一細胞からのcDNAを増幅するquartz-seq, もともとの分子に識別タグ(Unique Molecular; UMI)をつけることによってPCR増幅バイアスを補正する事を可能にする手法など発現量データを取得する技術動向を紹介した。

プログラム

14:00~15:00

「ゲノム網羅的な遺伝子発現量の解析

~情報解析の観点から,実験計画を考える~」

瀬々潤 (東京工業大学大学院情報理工学研究科)

 マイクロアレイや次世代シーケンサを用いるゲノム網羅的な遺伝子発現量採取実験が広く行われるようになり,これらを用いた医療・創薬への期待が高まっている.

 その一方で,採取したデータの量,費用,手間に対して,目新しい結果が少なかったり,結果の再現性が乏しかったりするために,十分に結果の活用ができないような印象が持たれる事も少なくない.

 本講演では,現在取得できるトランスクリプトームデータの種類と解析方法について概観を述べた上で,データを解析する情報・統計学的な観点から,好ましい実験計画を議論することで,トランスクリプトームデータの有効活用を目指す.

15:00~16:00

「トランスクリプトームデータ取得の実験手法」

西山智明 (金沢大学学際科学実験センター)

 「次世代シーケンサー」の発達にともなって、cDNAを大量にシーケンシングすることによるトランスクリプトーム解析が可能になってきた。こうして得られるデータは配列情報を持っているので、未知の遺伝子の構造決定に用いる事ができる他、発現定量にも使われる。発現定量では、近年、細胞毎の違いが注目され、微量サンプルを用いての解析も目覚ましい。これらの技術動向について主に実験手法の面から紹介する。